大型免許の取得は難しい?ドライバーを目指すなら持っておきたい大型免許!

大型免許はトラックドライバーを目指す方にとって、取っておきたい免許ですよね。そんな大型免許の取得はどれ程難しいのか気になるのではないでしょうか。そこで今回は、大型免許の取得の難しさについてご紹介していきたいと思います。

大型免許の需要の高まり

ここ数年、運送会社の人手不足が問題になっていることは、多くの人が知るところです。その原因として、

  • トラック運転手の高齢化
  • 若者の車離れ
  • 中型免許制度

などが指摘されています。

かつての普通免許(現在の中型8t限定)で中型トラックに乗っていた人たちには「いつかは大型免許を取得しよう」と思う人が多数いましたが、普通免許を取得しても3tトラックすら運転できない世代の人たちには、そもそもトラック運転手になるという選択肢そのものが生まれにくくなります。

現役の大型ドライバーの中には、歳を重ねてゆくと運転に不安を感じて、大型を降りる人も少なくありません。

かくして「ネット通販や東京オリンピックによる物流量の増加に伴い、一度に多くの荷物を運べる大型トラックの需要は高まり続けているにもかかわらず、ドライバーが足りていない」という現象が生まれたのです。

大型免許取得方法について

 

自動車教習所

大型免許を取得する一般的な手段が自動車教習所です。特にトラックでの実務経験がない人には、教習所での取得を強くおすすめします。普通AT限定免許所持者の場合は、まずは限定解除が必要となります。

4時限の技能教習を受け、場内審査に合格することで「技能審査合格証明書」を受け取ることができます。中型や大型免許取得とセットになっているコースもあります。

大型一種免許を取得する場合、普通一種免許からは、第一段階で12時限、第二段階で18時限の技能教習を受講する必要があります。学科は第二段階で1時限です。

5t限定の準中型免許からは、第一段階11時限、第二段階15時限、学科第二段階1時限です。8t限定の中型免許からは、第一段階8時限、第二段階15時限です。

一発試験

一発試験とは、運転免許試験場で直接試験を受ける方法です。基本的に予約制ですので、最寄の運転免許試験場に問い合わせて確認しましょう。

免許取得までの流れとしては、まずは

  • 視力
  • 深視力
  • 聴力

等の適正試験を受けます。続いて試験場内のコースで構内試験を受けます。合格できれば仮免許が交付され、「路上練習申告書」が発行されます。

仮免許取得後は、3年以上の大型免許運転経験者に同乗してもらった上で、1日2時間・最低5日以上、計10時間以上の路上練習が必要です。その後、試験場で構内試験と路上試験を受け、合格すれば合格証明書が発行されます。

合格後は教習所で「大型免許取得時教習」を4時限、所持免許によっては「応急救護処置講習」を3時限受講し、最後に運転免許試験場に申請して免許証の交付を受けます。

大型免許取得の難しいポイント

取得条件

大型免許の取得条件は、以下のとおりです。

  • 普通免許、準中型免許、中型免許、大型特殊免許のいずれかの免許を受けていた期間が通算して3年以上あること(免停期間を除く)
  • 満21歳以上であること
  • 深視力は5mの距離で3回行い、平均誤差が2.0cm以内であること
  • 聴力は10メートルの距離で90dbの警音器の音が聞き取れること(補聴器可)
  • 信号機の3色が識別できる色覚があること

これらすべての要件を満たしている必要があるため、誰でも簡単に取得できるわけではありません。また、先述のとおりAT限定免許は限定解除してからでないと、大型免許を取得することはできません。

車両サイズの違い

大型トラックは車体が大きいため、普通自動車の運転しかない人がいきなり乗るとなると、その車両特性を掴むことは簡単ではありません。特に一発試験に合格することは、まず無理だといえるでしょう。

大型トラックの挙動を知っている4tトラック経験者ならば、一発試験でも比較的少ない挑戦回数で取得できることもあるかもしれません。

しかしながら一発試験は路上練習が必須となっているため、全長12m以上の大型トラックに乗らせてもらう環境を自分で探さなければなりません。これらのことから、大型免許を取得するためにはいくつかのハードルを越える必要があるのです。

取得費用

普通免許所持者が教習所に通って大型免許を取得するには、合宿で30万円前後、通学で35万円前後の費用がかかることになります。一発試験を受けるなら受験費用と取得時講習費用、交付費用を合わせて4万円弱となっています。

ただし合格できなければ受験費用は受験するたびにかかりますし、仮免許取得後の路上教習のあてがない場合は、教習所などで練習するための費用も生じます。さらに一発試験は平日しか行っていないため、仕事をしている人は休みを取る必要があります。

大型免許の取得難易度は?

大型免許の合格率は、教習所・一発試験を合わせた場合、90%以上です。これが一発試験だけで見た場合、30%程度となっています。ただし、これは平成19年以降のデータです。それ以前の一発試験合格率は、18%前後でした。

先述したとおり、一発試験では仮免許での路上練習が義務化されています。この条件は平成19年の法改正で導入されたのですが、運送会社にコネクションのない普通免許保持者は、この改正以降一発試験を受けるという選択肢が大幅に狭まりました。

その結果、一発試験を受ける人は必然的に大型トラックを所持している運送会社のドライバーが多くなります。平成19年以降に一発試験合格率が3割を超えたのは、このような背景からトラック経験者が増えたことに原因があると考えられます。

大型免許取得のメリット

採用面での優遇

トラック運転手になろうとした時、大型免許を所持していることで、採用される確率は大きく上がります

たとえ実務経験がなかったとしても、免許取得時には間違いなく大型トラックを運転しているわけですから、大型トラックの運転特性はある程度把握していると判断できるためです。

会社にとって大型免許を保持しているドライバーは、一人でも多いに越したことはありません。大型免許は運送会社に採用されるための大きな武器となるのです。

給与面での優遇

運送業界でのトラックドライバーの給与は、一般的に2tより4t、4tより大型のほうが高く設定されています。顧客の荷物を運ぶ際に、多く積めるほうが運賃が高くなるのは当然です。一度に多くの荷物を運べる大型トラックのドライバーは、その分給料が高いのです。

会社によっては、2tと大型の給料に月給10万円近い差が出ることもあります。基本給が高い場合もあれば、乗務手当などで高くなっている場合もありますので、給与体系については面接時に確認しましょう。

大型免許は自動車教習所での取得が確実

運送会社で働くにあたって大型免許を保持していることは、大きなメリットになります。そのための取得費用は決して安くはありませんが、確実に合格するためには自動車教習所での取得を強くおすすめします。

一発試験はそもそも合格率が低いうえ、練習もあまりできません。仮免許で路上練習をする際の車両調達や同乗者の手配も大変ですが、仮免許中に万が一事故を起こした場合のリスクもあります。自動車教習所での取得は、そういった心配が無用です。

また、雇用保険の加入状況によっては、教育給付金制度を利用することができます。取得費用の2割(最大10万円)が給付されるので、要件を満たしている場合は費用を抑えることができます。

一発試験で何度も落ちて、結果的に教習所のほうが安く上がったという事態にならないようにするためにも、自動車教習所での取得をおすすめします。

まとめ

大型免許が難しいといわれるのは、一発試験を狙うためです。自動車教習所に通えばきちんと指導してもらえますし、そこで学んだ知識は実際に乗務する際にも役立ちます。物流業界の大きな財産である大型免許保持者を目指して臨みましょう!

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