大型トラックの種類はどのくらいある?平ボディ/バン/ウィングなど多数な種類を解説!
大型トラックという言い方がありますが、大型トラックの中にも種類は色々とあり、その用途は様々です。大型トラック運転手に就職や転職を考えている人はそれらを知っておく必要があります。
そこでここでは大型トラックの種類やそれぞれの用途について紹介していきたいと思います。
大型トラックの種類にはどのようなものがある?用途とともに説明します!
平ボディー
もっともオーソドックスなトラックの形とも言えます。特別な箱や装置などが荷台に付いていないもので汎用性も高く、もっとも幅広く使用されている種類のトラックだと言えます。
バン
「箱車」とも呼ばれるものです。こちらも配送業界を中心に幅広く使用されているもので、荷台部分に大きなアルミ製の箱がついているタイプのトラックです。
雨などの気候変化でも荷物が濡れたりすることがなく、宅配業者や運送業者に多く使われています。
ウィング車
基本的にバンボディは後方に扉がついており、そこから荷物の出し入れをするタイプが多いのですが、こちらは荷台の箱の側面が大きく開き、そこから荷物の出し入れができるというものです。
側面の広い部分から荷物の出し入れができるので隙間なく荷物を積むことができます。
冷凍冷蔵車
荷台の部分に特殊なバンが備え付けられ、荷室内を一定の低い温度に保ったまま運搬できるようになっています。冷凍装置や冷蔵装置が付けられているために一般のトラックとは整備の仕方も変わります。
積み荷の種類によって温度を調節できるようになっており、
- 生鮮食品
- 冷凍食品
- 精肉
- 魚介類
- 生菓子
など幅広く運搬することができます。
特殊な大型トラックというのはどんなトラックのことなのか?
ダンプ
荷台部分が稼動することで積んでいる荷物をまとめて降ろすことができるトラックです。
土砂や廃棄物などを一気に降ろすことができるため建設現場などではかかせない車両となっています。最大積載量が6.5t~11tまでが大型のダンプだと言われています。
ミキサー車
「トラックミキサ」「生コン車」などとも呼ばれる車です。主に生コンクリートを製造している工場から建設現場や土木の工事現場まで運ぶために使用されます。
生コンクリートは輸送している間でも適度に攪拌を続けていかなければ骨材部分や水分が分離してしまい到着するころには使い物にならなくなります。そのために容器を走行中に荷台部分が稼働して攪拌をするのがミキサー車と呼ばれる車なのです。
こちらは特殊用途自動車ですので「8ナンバー車」となっています。
タンクローリー
タンクローリーは
- 固体
- 液体
- 気体
など様々なものを運搬するための特殊用途自動車です。石油やガスのような燃料から生乳のような飲食物、セメントのような非危険物など多くの物を運んでいます。
バルク車
バルク車は事業目的のためにあらゆる粉粒体を運搬するために制作されたトラックです。架装部分はタンクのようになっているためにタンクローリーと勘違いされることがありますが別物です。
- 「ホッパー車」
- 「エア車」
- 「バルクローリー」
など色々な呼び方があります。
大型トラックを運転するために必要な免許にはどのような種類がある?
トラックを運転するのに必要な免許は、
免許の種類 | 車両総重量 | 最大積載量 |
普通免許 | 5t未満 | 3t未満 |
中型免許 | 5~11t | 3~6.5t未満 |
大型免許 | 11t以上 | 6.5t以上 |
旧中型免許 | 8t未満 | 5t未満 |
旧普通免許 | 3.5~7.5t | 4.5t未満 |
普通免許を持っていれば小型トラックを運転することはできるですが、中型や大型トラックを運転するにはやはり免許が必要になってきます。
大型トラックのブレーキの種類は一つではない!
エアブレーキ
大型トラックや大型バスはその車体にブレーキをかけるために大きな力を必要とします。そのため高圧の空気を利用してブレーキをかける必要があり、それがエアブレーキです。
排気ブレーキ
エンジンの排気管内にある弁を閉じることで排気ガスをシリンダー内部に閉じ込めていきます。そうすることで排気ガスが抵抗となっていきシリンダーのピストンの動きを鈍くしていきます。それがタイヤの動きを抑制していくことにつながります。
リターダー
- 「排気ブレーキ」
- 「エンジンリターダー」
- 「リターダー」
をまとめてリターダーと呼ぶことがあります。
これらはスイッチさえ入れておけば走行中にアクセルから足を離すと自動的に作動するエンジンブレーキの効果をサポートしてくれるもので、同じ動作によって作動していきます。多用するとエアーが不足したり、タイヤが滑る原因にもなります。
大型トラックの車軸数も用途によって様々ある。
前1軸・後2軸
普通はロングボディのトラックで舗装された道を走ることが多いタイプです。ドラム缶などの中身が入っていない容器や段ボール、発泡スチロールなどの軽い荷物を運ぶ場合は後ろ軸がシングルタイヤのものもあります。
- 「1デフ」
- 「2デフ」
の場合があり、2デフは主にダンプやミキサー車などで舗装されていない道を走る車両に多く見られます。
前2軸・後1軸
タンクローリーなどの液体を運搬する車両に多く見られるタイプです。大量の液体を運搬しているときは加速時には後方に寄りますし、減速時には前方に寄ってきます。スピードが出たまま曲がるときには液体は遠心力で外側に移動します。
そのために曲がる際のスムーズさと安全のために前を2軸にしたトラックが製造されたと言われています。
前2軸・後2軸
タイヤの本数を増やすことでタイヤを小さいものにすることができる上に軸数が多いので車高を下げることができます。そのおかげで高さのある荷物も運ぶことができるようになっています。
重さがあるものを運ぶのに適しており、建築現場で使用するブルドーザーのような重量がある車両を運搬するのにも使用されます。
大型トラックの用途とは?
大型トラックは
- 「大きいもの」
- 「大量にあるもの」
- 「郊外でないと積み下ろしができないもの」
などを運ぶことが多い車両です。それだけに長距離を走ることも多くなっています。その設備はそれぞれの用途によって違っています。
まとめ
トラックは積載量や重量によって様々なサイズ、寸法があります。それぞれに適した仕事がありますので、仕事内容によって使い分けがされています。
また、その車両によって必要な資格や免許も変わってきますので、就職や転職をする際にはそれも合わせて考えると良いでしょう。