ダンプカーの種類はいくつくらいある?タイプ別の大きさや特徴を比較!
私たちの暮らしを支える働く車の代表といっても良いダンプカーには、とてもたくさんの種類があります。
この記事では、世の中で活躍しているダンプカーの種類とそれぞれの特徴を、わかりやすく解説していきましょう。
土砂運搬だけではないダンプカーの仕事
ダンプカーというと誰もが知っている働く車の一つです。大都会であっても田舎であっても1日に1度は必ず目にするものですが、ダンプカーというと土砂や石などを運んでいる車というイメージがありますよね。
確かにダンプカーは土砂や石などの運搬を中心に行っているのですが、実際には見た事はないかもしれませんが、土砂や石以外にも多くのものを運んでいる車両なのです。とは言ってもご存知の無い方も多いかもしれませんね。
そこで今回はダンプカーは土砂や石だけを運んでいるのではなく、様々な物資を運搬している車両だという事をご紹介いたします。
用途や形状などの特徴も併せてご紹介いたしますので、ダンプカーの事を知りたいという方の参考になれば幸いです。
運搬物に合わせた種類のダンプがある
ダンプカーは車体も大変頑丈に出来ていますし、重い荷物を運ぶのに長けた車両でもあります。そもそもダンプカーは私たちの暮らしを豊かにするための、
工事などに必要な物資を運ぶのに使用されてきました。その代表的なものが土砂や石だったのですが、なぜ土砂や石なのかというとダンプというのは一気に物を落とす様子を表すように、
ゲートを開けて荷台を傾ける事で一気に積荷を落とす事ができるのです。なので一気に落とせるものなら何でも運ぶ事ができるのです。
基本的に運べるものは土砂、泥、車両、石、農作物、畜産飼料、建材など実に様々なものを運んでいます。ではダンプカーのタイプとそれぞれの特徴をご紹介いたします。
ダンプカーの種類と平均価格を紹介!
ここではダンプカーの種類、そして平均価格などをご紹介いたします。
土砂運搬ダンプカー
土砂運搬ダンプカーはその名の通りで土砂を専門に運ぶためのダンプカーです。土木や建設作業現場などで活躍しているダンプカーです。このタイプのダンプカーは土砂専門で、よく道路で見かけるタイプがこれにあたります。
ダンプカーにも3つのタイプがありますので、それぞれの特徴と平均的な価格についてをご紹介いたします。
リアダンプ
リアダンプというのはあおりといって乗せた土砂を落とすためのゲートが後ろについているタイプです。
つまり乗せた土砂を所定の場所に運んだら後ろのゲートを開けて、後ろ向きに荷台が上がって一気に土砂を落とす事ができます。参考価格99万円~900万円前後です。
サイドダンプ
サイドダンプは左右のどちらかに荷台がアップするタイプで、横から一気に土砂を下すことができるので効率が良いダンプカーです。
3転ダンプ
3転ダンプというのはリアダンプとサイドダンプのどちらの動きもできる特殊なダンプカーです。
後ろにも左右にも稼働するので狭い場所などでも本領を発揮してくれるという特徴があります。参考価格は200万~300万前後です。
深煽りダンプ
深煽りダンプは一般的なダンプよりも煽りの部分が長いのが特徴です。基本的には土砂は運ばず軽めの建材などの破片などを積み込みます。平均価格は中古で200万~300万円前後で入手できます。
清掃ダンプ
清掃ダンプというのは木材や枝木などを伐採したりした際に、そのゴミを積んで運ぶためのダンプです。
どちらかというと小さいタイプのダンプなのでトラックと思われる方も多いです。町の中で樹木を切ったりする作業員の方が使います。
天蓋付きダンプ
天蓋付きダンプというのは積み込んだ土砂や石などが、運転中に周囲に落ちたりしないようにカバーをするための、天蓋がついているダンプカーの事です。
発泡スチロールなどの軽いものを運ぶ時に飛ばないようガードできるダンプです。
パワーシート付ダンプ
パワーシート付ダンプとは天蓋付ダンプと似たような見た目をしています。ボタン一つでシートが開閉します。大きめの砂利や石なおを運ぶ時に使用されている車です。石細工が盛んな地域でもよく見かけます。
特殊ダンプ
特殊ダンプというダンプカーもあります。一般的なダンプカーとは違います。非常に重厚な造りをしているタイプもありますし、土砂を運んではいけないタイプなどもあるのでご紹介していきます。
水密式ダンプ
水密式ダンプというのは水気の多い泥などを運搬するのに重宝する特殊なダンプです。汚泥を運ぶ時に水を道路にまき散らさないために特殊な構造になっています。参考価格は350万円~1300万円前後です。
ダンプセミトレーラー
ダンプは普通は単体で活動しているのですが、たくさん運ぶものがある場合に何度も往復していると人件費や燃料費などがかさんでしまうでしょう。
トレーラーのように連結して一度にたくさんの荷物を運べます。参考価格は100万円~500万円前後です。
重ダンプ
重ダンプは見た目からして全く一般のダンプとは違う車両です。重厚な造りで大きな岩などを過酷な環境で運ぶダンプです。
最大積載量は10t以上で海外では運転台にはしごを使わないとならないほどのものも活躍しています。参考価格は億単位です。
ローダーダンプ
ローダーダンプは別名スライドダンプとも言います。特徴は荷台の部分がスライドします。荷物を積み下ろしする時にとても楽です。
用途が多いのでとても人気が高いダンプカーでもあります。参考価格は300万~400万前後です。
強化ダンプ
強化ダンプはその名の通り一般的なダンプよりも荷台が強化されているダンプで、床板も非常に厚みがあって煽りにも支柱が入っていて、非常に頑丈な造りになっています。参考価格は60万円~500万円前後です。
ファームダンプ
ファームダンプというのは農場などで使われているダンプです。畜産農家や農場などで使われていて基本的に砂利などは運びません。
特に家畜の糞尿などを運ぶ事もあるので密閉構造の荷台が特徴的です。参考価格は120万円~900万円前後です。
コボレーン付き
コボレーンとは煽りにシートが付いているダンプで、煽りギリギリまで積んだ土砂などがこぼれてしまわないように保護する働きがあります。
運転中に心配なく運搬が可能です。開閉ができるので空荷の時も安心です。参考価格は90万円~1500万円前後です。
Lゲート付き
一般的なダンプのリアゲートとは逆に開閉するタイプのダンプです。普通は下の部分が開閉しますがLゲートは上の部分が開閉するので石などを落とす時に便利です。参考価格は100万円~1000万円前後です。
クレーン付き
ダンプにもクレーンが付いているタイプがあります。土木現場などで重宝するこのダンプは、クレーンで荷物をダンプに積み込むことができます。もちろん下す事も可能です。参考価格は90万円~1000万円前後です。
土砂運搬で違法になるダンプもある
ダンプだからといって何でも運べるわけではありません。実はダンプにも運んではいけないものがあるのです。
それは煽りが深くできている深煽りダンプに土砂を積ぶと違法になります。なぜならば本来深煽りダンプというのは軽い発泡スチロールなどを運ぶためのものだからです。
もしも深煽りダンプで砂利を運んだ場合、軽いものを運ぶための造りなので運搬の最中に破損してしまわないとも限りません。もしも破損してしまったら恐らく大事故につながってしまうでしょう。
深煽りダンプで砂利を運搬してはいけない事は、運送会社なら誰もが知っている事のはずです。それを知っていて違法行為をしたうえに事故を起こしてしまったとなれば、運転手も会社も罰せられてしまいます。
なので深煽りダンプで砂利を運んだりしないよう気を付けなくてはなりません。ちなみに国土交通省で決められている事なので、申請を出したとしても許可はおりません。
まとめ
今回はダンプカーの種類がいくつあるのか?実際に活躍しているダンプのそれぞれの特徴、そして中古価格について、さらに違法行為についてをご紹介いたしました。
それぞれのダンプの特徴をよく理解していただけたら幸いです。