トラック協会で受診できる初任診断とは?受信するための手続きの流れ
トラックドライバーとして仕事が決まったら「初任診断」を受けるように会社の方から言われます。この初任診断とはどういう事なのか?どんな意味があるのか?
もしも転職したらどうなるの?有効期限はあるの?などのよくある疑問についてわかりやすく解説いたします。
初任診断とは
まずは初任診断というのは何なのかについてを簡単にお話していきましょう。
初任診断は何のため?
初任診断というのはドライバーの適性診断を行うテストのようなものです。
この適性診断は「独立行政法人 自動車事故対策機構」が実施している適性を診断するテストです。受ける人によって適性と診断されるまでの時間が変わる事もあるようです。
昔はありませんでしたが、今は初めてトラック運転手としてお勤めする時には必ず受診しているようです。
診断とカウンセリングを受ける事ができ、受診する場所はトラック協会でも受けられますし、民間の企業などでも受ける事ができます。
初任診断を受けるタイミング
初任診断はいつ受ければ良いのか?そのタイミングがわからない方もいらっしゃるでしょう。
この診断とカウンセリングを受けるタイミングとしては、面接を受けて採用の予定となっている方が受診する事になります。内定の前に受診してその結果を提出します。
ちなみに基準を満たしていなかった場合には再受診して合格基準を目指します。複数回受診する事が可能となっています。
もちろん一回で達成できればいいですが、トラック業界では違反歴や事故歴の方が気になるようです。事故歴は特に厳しい目で見られるでしょう。
トラック協会で初任診断を受診する
ここではトラック協会で初任診断を受診する時の方法や何を持っていけばいいのか?費用などについても簡単にご説明いたします。
診断は完全予約制
初任診断を受信する時は今日行って今日受診する事はできません。
完全予約制になっているのであらかじめどこで受けるのかを決定し、予約した日に診断が行われる会場へ行ってテストを受診しなくてはなりません。
また、トラック協会で受診される場合には、対象となるエリアが決まっている事があるので、あらかじめ確認をしてから予約をします。
人数に限りがあるのでできれば早めに予約を入れておいた方が良いでしょう。予約をする時は電話またはネットで予約をすると良いでしょう。
診断当日の持ち物
初任診断を受診する時には持っていかなくてはならないものがあるので、必ず忘れたりしないようにあらかじめ何度も確認をしましょう。
持参するのは診断のために必要な診断料、そして受診票を忘れないように気を付けます。
受診票はネット又は電話で予約をすると送られてきます。他にも筆記用具や眼鏡等が必要な方の場合は眼鏡やコンタクトを忘れない事!
この時気を付けなくてはならないのは時間です。もしも時間に遅れてしまったら後から受ける事はできません。再び予約を取って受診しなくてはなりません。
診断料
初任診断を受ける時には診断料が必要になります。診断料は誰でも共通で4,700円です。初心診断にかかる時間はおよそ1時間40分程度です。
絶対に遅刻は許されませんので必ず時間よりも前に余裕をもっていきましょう。
ちなみに、診断料についてですが4,700円とはいっても決して安い価格ではありませんよね。就職前だと辛い事もあるかもしれません。そんな時には助成金制度を上手に活用しましょう。
ただしトラック協会によっては出る場合と出ない場合があるので、これについても事前に調べておくと良いですね。
初任診断の測定項目
ここでは初任診断の測定項目についてをわかりやすくお話いたします。
動作の正確さ
まずは動作の正確さです。
この診断はパソコンを使うなどして診断されますが、例えば何か危険を察知した場合に、事故などを起こさないようにするために的確に操作をする事ができるかどうかを調べるためのテストになります。
瞬発力も必要ですが何かがあった時に迅速に動作ができるかどうかの俊敏性が必要になる診断の一つですね。
判断・動作のタイミング
判断と動作のタイミングですが、何かが起こった場合にどうすべきなのかを素早く判断し、その判断によって素早く動作する事ができるかどうかについての診断を受ける必要があるのです。
もちろん動作が早ければ良いというのではなくて、正しい判断のもとに動作を機敏に行えるかどうかを調べる事ができるテストなのです。
注意の配分
注意の配分についてですが、万が一何かが起こった場合に一つの事だけに注意がいっていては大事故を防ぐ事ができないかもしれません。
そこでこの診断では次々と起こる様々な現象に対しての注意の配分ができているかどうかを学学べます。
シミュレーターを使って適格に判断ができて注意が配分できているかどうかがわかります。落ち着いて行動すれば問題ありません。
視覚機能
知覚機能の診断では
- 動体視力がどのくらいあるのか
- 夜間視力はどのくらいなのか
を診断される事になるのです。動体視力というのは動いているものを見る能力です。視力が良くても動体視力が悪ければ危険を察知する事ができません。
また夜間に運転する仕事に就く方もいると思うので、夜間視力がどのくらいあるのかを知る事は非常に重要な事です。
安全態度・危険感受性
安全態度や危険感受性についてのテストは、運転シミュレーターを使って行われます。シミュレーターで模擬運転体験をしなくてはなりません。
運転している途中で人が飛び出してきたり車が飛び出してきたりするので、危険予測をして安全運転をしましょう。
万が一危険な状態になってしまった場合には、素早く判断して安全に適格に回避するための行動をとるように心がけましょう。
カウンセリング
カウンセリングを受けます。カウンセリングでは診断テストが終わった結果によって変わってくるでしょう。
カウンセラーがいますので
- 危険を察知した場合にどのようにして回避するのか
- 予測して行動ができるようにするためのコツ
などを学べるでしょう。
また合格点に達していない項目などについてはどうすれば良いのかの助言をいただけたりしますし、指導される事も当然考えられるでしょう。
初任診断の有効期限と再利用
ここでは初任診断の有効期限について、もう一つ再利用について簡単に説明いたします。
初任診断の有効期限
気になるのは初任診断には有効期限とかがあるのかどうかですよね。もちろん初任診断には有効期限があり、期限は『3年間』です。
もしも3年間経過しないのに別の会社に転職する場合には、有効期間内なので100円で再発行してもらいましょう。
もしも3年間経過してしまっていた場合には新たに初任診断を受診しなくてはならないでしょう。ちなみに紛失した場合も同じように100円で再発行していただきます。
3年以内に転職した場合
先ほども少し説明したようにもしも初任診断を受けて3年以内に何等かの原因で転職する事になった場合、新たに初任診断を受ける必要はありません。
初任診断を受けた後の診断書は2部もらえます。自分が持っている方の書類があれば再発行していただけます。
再発行をしてもらう場合にはドライバーが自動車事故対策機構に直接電話をして、再発行の手続きをお願いすれば会社に渡す書類を発行していただけます。
ベテランドライバーが転職した場合
これについては誤解されている部分があるので説明しますと、ベテランドライバーであっても3年過ぎていれば初任診断を受ける必要があります。
初任なのでベテランは関係ないと思われがちですがそうではありません。
ベテラン、新人に関係なく3年以内であれば再発行をしてもらえますし、3年以上経過しているのであれば受診が必要になるわけです。
まとめ
今回はトラック協会における初任診断についてをお話いたしました。
予約が必要でありベテランでも新人でも受診し、有効期間は3年間、さらに受診する時の内容にも簡単に触れました。
この記事がこれからドライバーを目指す方の参考になれば幸いです。