ユニック車とはどんな車?ユニック車の特徴や、必要な資格について
トラックにはたくさんの種類がありますが、求人などでよく目にする「ユニック車」という言葉が気になる人も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、ユニック車とはどんな車両のことを指すのかを解説した上で、ユニック車の運転手になるために必要な免許や資格、注意点などを挙げて説明していきたいと思います。
ユニック車の特徴
ユニック車の特徴
みなさんはユニック車という種類のトラックはご存知でしょうか?運送業界未経験の方や日が浅い方など、名前は聞いた事があるけど、どんなものかわからない、なんて人も多いと思います。
町を走っているトラックをよくお観察してもらえばわかると思うのですが、ユニック車というトラックは意外とよく町を走っています。トラックの荷台部分にクレーンのついた車両を見かけた事はないでしょうか?
ああ!そういえば!なんて思われた方もいらっしゃると思います。ユニック車は主に建築関係の現場で建築資材の積み下ろしに使われる車両です。
ユニック車とクレーンの違い
よくある質問でユニック車とクレーン車って同じではないの?という事を耳にします。確かにユニック車とクレーン車はよく似ていますが、実は似て非なるもので、運転に必要な資格に違いがあり、使用用途も違います。
ユニック車は小型クレーンを装備したトラックの通称で小型のトラックにも積載が可能で汎用性が高くさまざまな現場で活躍しています。
一方クレーン車は巨大な荷物を吊り上げ水平に目的場所に運搬する事ができる車両で、よく高層ビルの建設現場などで見かける事があります。
ユニック車に乗るために必要なのは3つの技術
ユニック車を運転するのに最も必要になるのは、
- 運転免許
- クレーンを操縦する技術
- 玉掛け
の3つになります。当たり前ですが、まず運転免許は必須になります。ユニック車は大きさがさまざまなので、その大きさにあった運転免許が必要になります。
建設現場で使われているのはユニック車の多くは4tトラックであり、その場合は中型免許が必要になりますし、更に大きなユニック車を運転するなら、大型免許が必要になります。
一方、ロードサービスで使用する小型のユニック車は普通免許で運転可能です。
これからユニック車で仕事をしたいという方なら玉掛け技能講習も必須になります。ユニック車に関わる資格はさまざまなものがあります。後述しますが、自分の技術を高めるためにもそういった資格を積極的に取る事をおすすめします。
ユニック車の運転免許
普通免許
- 車両総重量5t未満
- 最大積載量3t未満
のユニック車を運転する時は普通自動車免許が必要になります。このサイズのユニック車で思い浮かぶのはJAFなどで使われている主にロードサービス用のユニック車がこのサイズになります。
よくこのサイズのユニック車に引っ張られている乗用車を見かける事があるのではないでしょうか。
中型免許
- 車両総重量5t以上11t未満
- 最大積載量6.5t未満
のユニック車を運転する場合、中型自動車免許が必要になります。建設現場などでよく見かけるユニック車はこの中型トラックのものが多いです。
需要が多く、よく使われているサイズですのでユニック車を扱う運送会社に転職を考えているならまず中型免許の取得をおすすめします。
大型免許
- 車両総重量11t以上
- 最大積載量6.5以上
のユニック車を運転する場合には大型自動車免許が必要になります。このサイズのユニックを積んだトラックもよく見かけます。
建築現場で使う足場を運んでいるのをよく見ますね。主に建築資材でも重量のあるものを運ぶのに重宝されます。
クレーンを扱う免許と資格
吊り上げ荷重0.5t以上~1t未満
吊り上げ荷重0.5以上〜1t未満の移動式クレーンの作業をするときには、安全または衛生のための特別教育を受ける事を義務付けられています。
講習時間は13時間ほどになっています。受講資格は特に必要なく、誰でも受講できますので是非受けておきたい資格になります。
吊り上げ荷重1t以上~5t未満
吊り上げ荷重1t以上〜5t未満の小型移動式クレーン運転作業に従事する場合、小型移動式クレーン技能講習を受ける事が義務付けられています。
講習時間は20時間と長くなっていますが、実務経験があれば講習時間の免除もあります。小型クレーンが設置されているユニック車を扱うならこの資格を取得しておいた方が良いでしょう。
吊り上げ荷重5t以上
吊り上げ荷重5t以上の移動式クレーンの操作で必要な資格になります。吊り上げ荷重1t以上〜5t未満の小型移動式クレーンの場合は運転技能講習を受ける事で業務を行う事ができます。
一方、吊り上げ荷重5t以上の移動式クレーンの場合には、移動式クレーン運転士免許を受けなければ、その業務に就く事ができません。
玉掛け技能講習
- 制限荷重1t以上の揚貨装置
- 吊り上げ荷重1t以上のクレーン
- 移動式クレーンの玉掛け業務
などに従事する人は玉掛け技能講習を修了しなければなりません。ユニック車を扱うなら必須といってよい資格になります。
この講習を修了していないと、ユニック車を運転する事は出来ても、現場でクレーンを使って作業する事が出来ません。講習時間19時間で誰でも取得する事が出来ます。是非、取得しておきましょう。
ユニック車を運転できると仕事の幅が広がる
ユニック車は建築関係の顧客を相手にしている運送会社がよく扱っているトラックで、ユニック車が運転できれば仕事の幅が広がる事は間違いありません。
これから運送会社に転職を考えている方は資格の取得も含めて検討してみてはいかがでしょうか。
- クレーン操縦
- 玉掛け資格の取得、受講
については、支援制度がある運送会社もありますので、そういった制度を利用する事も検討してみて下さい。
まとめ
トラックの運転手といえば、積み込みや荷下ろしが手作業できついイメージもありますが、ユニック車ならクレーンでの作業になりますので比較的身体の負担も少ないです。そういった意味でもユニック車というのはおすすめになります。