フォークリフトの構造や仕組みについて解説!フォークリフトの各部名所や役割、種類
フォークリフト技能講習を修了することで運転することができるのですが、意外とその構造などについては忘れていたり知らなかったりするものです。
そこでここではフォークリフトの構造や各部名称、役割などについて紹介していきたいと思います。
荷役作業に欠かせないフォークリフト
フォークリフトはとにかく使用用途が幅広く、工場や倉庫、大型トラックに荷物を積み降ろしする際など色々な場所で使用されています。
見た目よりも非常に小回りが利くため、荷物を持ち上げたまま倉庫内や工場内を移動することができるということが大きく関係していると言えます。
ただ、安定してその性能を発揮するためには定期的に点検整備をする必要があり、それぞれの名称や役割を知っておく必要があります。
フォークリフトは大きく分けて3種類
カウンターバランスフォークリフト
普通に見かけるもっとも一般的なフォークリフトがこれです。フォーク(ツメ)とマストが車両の前方部分にあり、人が乗る操縦席が後方にあります。
車両の後部にはカウンターウエイトが備えられているので重いものをフォークで持ち上げても前方に倒れてしまわないようになっています。タイヤの角度がかなり傾くことで小回りがきくようにもなっており活躍の場所が広くなっています。
サイドフォークリフト
車体のサイド部分にフォークがあるタイプのフォークリフトです。操縦席からフォークが角度的にはっきりと見えないため高度な技術が必要です。
木材やパイプ鋼材のように長いものを運ぶのによく利用されるように専門性が高いフォークリフトとも言えます。
リーチフォークリフト
縦長で動いていなくてもフォークを前後に動かすことができるフォークリフトです。運転席がないので立ったままで運転を行います。機動性が非常に高く、小回りがきくので狭い場所で作業をするのに向いています。
ただ安定性が悪く、重い荷物を持ったままで急カーブをきると転倒することが多い車両でもあります。
荷役装置の名称と役割
フォーク
「ツメ」と呼ばれることもある荷物を持ち上げる部分です。上下に動かすことで荷物を持ち上げていき、前後にも角度を変えることができるようになっています。これらを操作することで安定させて荷物を運ぶことが可能となります。
マスト
フォークを上下させるためのレールの役割を果たしているのがマストです。主に荷物に耐えうるために強度が高くなっており、ここに故障があると非常に危険な状態となります。点検の際にも注意しなければいけません。
マストチェーン
マストにあるチェーンの部分で「リフトチェーン」と呼ばれることもあります。このマストチェーンは主に荷物を上下できるように持ち上げる荷物の重さの最大5倍の荷重にまで耐えうることが可能となっています。
スプロケット
油圧によってインナーマストを上下させることでインナーマストに固定されているスプロケットによってマストチェーンも上下して、そこに固定されているバックレストごとフォークが上下するという動きをします。
スプロケットはそこで使用される部品です。
ティルトシリンダー
マストを傾けることによってフォークの角度を操作することができるのが「ティルトシリンダー」です。油圧シリンダとなっていて、荷物を安全に積み降ろしする際の重要な部品です。フォークが下を向き過ぎているとしっかりとパレットの奥まで刺さりませんし、パレットの下の部分を押すだけになります。フォークが上を向き過ぎていても刺さりませんし、荷物に刺さってしまうこともありますので注意が必要です。
運転操作装置の名称と役割
ハンドル
その名の通りハンドルです。車両の運転時に使用するものですが、荷物を持ち上げているときに急ハンドルを切ると荷物が落下したり、フォークリフトが転倒してしまうことがあるので注意が必要です。
ブレーキペダル
ブレーキです。荷物を積載しているときの急ブレーキは荷物がフォークから抜けてしまう原因になります。急ブレーキをかけることなく安全に運転をしましょう。
アクセルペダル
車両を動かすためのアクセルです。狭い倉庫などでは人や物と衝突する可能性が高いために慎重にアクセルを踏む必要があります。もちろん荷物を積んでいるときは特に注意しましょう。
リフトレバー
フォークの上下を行うレバーです。手前に引くとフォークが上昇し、反対に押すとフォークが下降します。荷物の積み降ろしに操作するものです。
ティルトレバー
フォークの角度をつけるレバーです。前後に動くようになっており、レバーを手前に引くとフォークの先が上に傾きます。向こう側に押すと下に傾きます。
前後進レバー
車両を前進させたり後退させたりするためのレバーです。一般車のギアチェンジのようなものだと考えておきましょう。中間がニュートラルになります。
構造理解して安全作業に努めよう
フォークリフトを安全に運転するためにはそれぞれの部品の役割を知り、構造を理解しておくことが重要になります。しっかりとその構造を把握することで効率的、安全に運転をしていきましょう。
まとめ
フォークリフトは色々な場所で役立つ車両ですが、事故が多い車両でもあります。構造を正しく理解することで安全運転を行っていきましょう。