トラック運転手が注意するべき道路標識とは?一般車向けとの違い

道路には一般車向けの標識とは別に、トラックに向けた道路標識がありますよね。一見すると違いがよく分からず、何の制限なのか分からないことが多いのではないでしょうか。

そこで今回は、知っておくべきトラックにかかわる道路標識について、分かりやすくご紹介していきたいと思います。

なぜトラック専用の道路標識があるの?

トラックの運転をしているとよく見かけるトラック専用の道路標識はどうして設けられているのでしょうか?

その理由はいくつかありますが、特に普通乗用車とは違ってトラックは大きい車両ですから、安全のために設置されている事が多いです。

例えば道路があまり頑丈ではなく普通乗用車が通るくらいなら問題は無くても、大型トラックが通ったら路肩が崩れてしまったり、道路が歪んでしまったりする事もあるでしょう。

そうなってからでは遅いので安全のためにトラックの通行を禁止しているところもあるのです。

また、児童たちが朝学校へ登校する時間帯では、万が一飛び出しなどで接触した場合に重大な事故になりやすいなどの理由で、登校する時間と下校する時間帯はトラックの通行を禁止する事が多いのです。

さらに高速道路でも同様に、トラックの法定速度は80kmなので、トラックが通行する専用の区分が設けられていたりするのです。どれもこれも安全のための配慮というわけなのですね。

先ずは自分のトラックの把握から

自分の乗っているトラックの大きさをまずは把握しなくてはなりません。簡単にそれぞれのトラックの大きさをご紹介いたします。

大型トラック

大型トラックとは車両総重量が11トン以上である車、または最大積載量が6.5トン以上である車両の事を大型トラックと区分されています。トラックの寸法も大型トラックになると以下の通りになります。

  • 全長は12.000mm以内
  • 全幅は2.500mm以内
  • 全高は3.800mm以内
  • 最大積載量が6.500kg以上
  • 車両総重量が11.000kg以上

これに当てはまるトラックは大型トラックになります。

中型トラック

中型トラックとは車両総重量が5トン以上11トン未満であり、最大積載量が3トン以上6.5トン以下である車両の事を中型トラックと区分されています。中型トラックの詳しい寸法は以下の通りになります。

  • 全長は12.000mm以内
  • 全幅は2.500mm以内
  • 全高は3.800mm以内
  • 最大積載量は6.500kg以内
  • 車両総重量は11.000kg以内

これに当てはまるトラックは中型トラックになります。

小型トラック

小型トラックとは車両総重量が3トン未満のトラックで、最大積載量が4トン未満の車両の事を小型トラックと区分されています。小型トラックの詳しい寸法は以下の通りになります。

  • 全長は4.700mm以内
  • 全幅1.700mm以内
  • 全高2.000mm以内
  • 最大積載量が3.000kg以内
  • 車両総重量が5.000kg以内

これに当てはまるトラックは小型トラックになるわけです。

トラックの運転に大きく関わる道路標識を紹介!

ここではトラックの運転をする上で重要な道路標識についてをご紹介していきましょう。

 

大型自動車通行止め

まずは大型自動車通行止めの標識です。赤丸の中心にトラックが描かれていて斜線が描かれている看板が「大型自動車通行止め」の道路標識です。この標識は通行止めになっている道路の入り口に立っています。

通行が許されていないのは

  • 車両総重量11トン以上もしくは最大積載量6.5トン以上
  • 大型特殊自動車
  • 車両総重量8トン以上11トン未満もしくは最大積載量が5トン以上6.5トン未満

などのトラックです。さらに2007年以降は4トントラックも通行できないので注意しましょう。

高さ制限

高さ制限の標識は赤丸の中央に高さを表す数字が書かれていて、上下に青い幅を表すやじるしが上下についた標識です。この標識は高架下など高さが低い場所に設置されています。

標識に描かれている高さを超える車両は通行する事はできません。荷台の高さも含んでいます。

重量制限

重量制限の標識がありますが、この標識は赤丸に青の数字で書かれています。この重量を超える車両が通行すると危険が及ぶ事があるので、自分のトラックのどのくらいの重量なのかを把握しなくてはなりません。

確認するためには車検証などでトラックの重さを確認しておきましょう。たまに重さを測っているところもあるので気を付けましょう。

最大幅

トンネルなどの入り口で見かける事がありますよね。トンネルは上の部分が円になっていますので、小さなトンネルだと上部に車が引っかからないように幅を指定しているところがあるのですね。

また車幅自体が狭い道路の場合も大型トラックだと危険なので安全上の理由から通行できない事があります。十分気を付けて迂回などをしましょう。

特定車両通行区分

ここでは特定車両通行区分の細かな説明をいたします。

大型自動車

高速道路などでよく見かける標識ですね。

大型トラックの場合は高速道路の制限速度が80kmとなっていますので、当然ですが他の一般の車両の走行の邪魔になってしまう事がありますよね。この場合は専用の車線を通行しなくてはなりません

この車線を走行するのは

  • 車両総重量が11トン以上または最大積載量が6.5トン以上の大型貨物自動車
  • 大型特殊自動車
  • 車両総重量が8トン以上11トン未満または最大積載量が5トン以上6.5トン未満の特定中型貨物自動車

注意したいのは4トントラックの中には通行できないケースがあるので、重量などを確認して違反にならないよう気を付けましょう。

けん引自動車

高速道路を走行する時にけん引自動車が走行しなくてはならない専用の車線です。けん引自動車というのはトレーラーなどが含まれています。この標識がある道路を走行する際には右車線を走行しましょう。

他にも第一通行帯通行指定区分もあります。この場合は右側ではなくて一番左側の車線を走行しなくてはなりません。必ず確認をして走行しましょう。

危険物積載車両通行止め

この標識は赤丸に青文字で危険物と書かれていて、赤の斜線が引いてある標識です。この標識がある場所は危険物を積載している車両の通行は禁止されています。必ず侵入を避けなくてはなりません。

標識は侵入口などに立ててあります。トンネルや高速道路などで禁止されている事が多いです。禁止されている場所を予め調べておいてその道路を避けて目的地に行くようにすると良いでしょう。

特に注意したいトラックの高さ制限

高さ制限の標識については赤丸で~というように説明いたしましたが、実は高さ制限の標識は赤い禁止標識以外にもあります。青い標識の右側にトラックが描かれていて、トラックの荷台に数字、運転席に超という文字が描かれています。

左側にやじるしが描かれているように見えるこの看板は、書かれている数字を超えるトラックの通行はできませんという意味です。同じ意味なのに標識が違うので見落としてしまいがちですが、そのまま進む事が無いよう気を付けましょう。

もしも気づかずにそのまま侵入してしまったら、荷台がぶつかってしまったりして大きな事故につながりかねません。なので特に高さ制限がかかっている場所を通行する時には、必ず入り口で標識を確認してから走行するようにしましょう。

まとめ

今回は、トラックが注意すべき道路標識についてをご紹介いたしました。

違反してしまったら罰則だけでは済まない事も多々あります。高さ制限はトラックがぶつかって破損してしまう事がありますので、あらかじめ調べたり標識を見落とさないよう気を付けて走行しましょう。

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