小口配送ってどんな働き方?大口配送・ルート配送・宅配便との違いをご説明
小口配送とは、少量の荷物を複数の届け先に届ける配送方法のことを指します。それに対して大型トラック満タンに荷物を積んで、一ヶ所の届け先にまとめて運ぶのは大口配送と言います。
ネットショッピングの増加などによって、小口配送の需要が増えてきていると言われていますが、実際に小口配送とはどういったものでしょうか。
ここでは大口配送、ルート配送と比較しながら、小口配送の仕事について紹介していきたいと思います。
小口配送が増加している?
小口配送とは
小口配送とは少量の荷物を、多くの配送先に配送する方法を言います。コンビニなどに何度も配送を行うのは多頻度小口配送と呼んでいます。
ネットショッピングなどで注文をした個人宅に1つの荷物などを届けることが小口配送で増加してきています。
小口配送が増加している理由
個人宛てのネットショッピングの増加や「在庫管理」の考え方の変化などが関係していると言われています。
特にコンビニなどでは一度に大量の商品を届けてしまうと在庫商品の管理場所の問題が発生したり、廃棄リスクが高くなるということがあります。
特に賞味期限、消費期限が設定されている飲食物などはそのリスクは高くなってきます。それらを避けるために小口配送が増加しているのです。
小口配送増加の問題点
小口配送のデメリットとしては、小口の荷物をあちこちの配送先に配送しなければならないために、とにかく輸送効率が悪く、時間がかかって人件費もかかるということがあります。
そのためコストがかかり、運送費が上がるということにつながっていきます。
また、輸送回数が増えるということで交通渋滞を引き起こす原因、環境破壊につながる原因にもなっています。ドライバー不足となっている日本ですが、さらにそれを加速させてしまっているということもあります。
便利ではある反面、どうしてもデメリットがでてしまうということもあります。
小口配送の仕事内容
小口配送に使われるトラック
ネットショッピングの商品を個人の家庭に配送する際などは住宅地でも走行しやすい2~4t程度のトラックが多く使われています。
小口配送というとこういった小型トラックがイメージしやすいのですが、実際にはコンビニなどを配送して回る大型トラックや、燃料や飲料、薬品などを運ぶ際にはタンクローリーが使用されることもあります。
小口配送だから小さいトラックしか使わないということではありません。
小口配送で運ばれる荷物
宅配便などが多いイメージですが、その他にもクリーニング店を周るルート配送、コンビニを周るエリア配送などの他にもスーパーなどに野菜、飲料、雑貨などを順に周る小口配送もあります。
また、灯油やガスボンベなどを配送することもあり、運ばれるものはさまざまです。
小口配送の働き方
小口配送はルート配送、エリア配送の場合がほとんどですので、長距離ドライバーのように日をまたいで仕事をするということはほとんどありません。
たいていは朝から夕方までの規則正しい時間帯での勤務となり、早朝や深夜に配送する際には別に手当がつく場合もあります。
配送方法いろいろ
大口配送
1台のトラックに満タンに荷物を積載して、1ヶ所にそのまま届けるという配送方法です。
人件費や運送効率が非常に良くなるというメリットがありますが、相手側に一度に大量の荷物を持っていくことになるので、在庫の管理などは難しくなります。たいていは大型トラックで行われます。
ルート配送
決まったエリアで決まった配送先に荷物を配送するという方法です。
ルートなどがほぼ固定されるので、難しくはありません。たいていは勤務時間も規則正しいものとなります。
混載便
遠方などに荷物を運ぶ際に、それほど量が多くない場合はコストが高くついてしまう場合があります。そんなときに同じトラックに別の荷主の積荷も積載して運ぶというものです。
その分コストが下がることにはなりますが、どの荷物も同じ到着時間で良いかなどの制限があるために常に使える方法ではありません。
チャーター便
トラックをまるまる1台チャーターして配送に使うというものです。
当然ドライバーの人件費やトラックの使用料、燃料費などをそのまますべて払うことになりますので、個別に依頼する場合とどちらが安くなるかを考える必要があります。
軽貨物配送
軽自動車、小型バンなどを使って小口の荷物を多数の配送先に運ぶという仕事です。
決まったエリアのものを業務委託するということも多くなっています。近年ではハコベルなど、ネットを使ったサービスも増えてきています。
ラストワンマイルとは
「最後の1マイル」という訳になるのですが、これは最終的に顧客に荷物を届けるサービスのことを言います。
小口配送はこのラストワンマイルになりやすい配送でもあります。
ネットショッピングの増加によって、ここが多忙を極めていることから、コンビニや駅での受け取り、宅配ボックスの活用などが考え出されています。
まとめ
小口配送は近年急激に増えている配送方法です。
これはネットショッピングの増加などが関係しているのですが、ドライバー不足などによって、勤務しているドライバーの負担が多くなっているということもあります。
宅配ボックスの利用など、さらに効率化が考えられている分野でもあると言えます。